Reading Tour

よく停滞、時に更新、きままな読書系ブログです

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卒業研究、および教授と雑談

今日は、教授の研究室に行って卒論に関する面談をやってきた。
対象を絞り込めていない、と柔らかな口調で駄目出しを食らったのはさておき、
面白い話を聞けたので、とても充実した面談だった。

お題は日本や中国のお話。
・今の中国政府は、戦前日本政府と全く同じ事をやっている
・日本の軍部が暴走する前に、大衆の右傾化のムードがあった
・中国バブルがはじけるのは北京オリンピック後
・尖閣諸島にいつなんどき、中国の軍艦がきてもおかしくない
・そしてそうなった場合、アメリカは静観をつらぬく可能性が高い
・歴史教科書問題に関して、「右」の人の戦略はとてもうまい
・戦中・戦後の満州周辺の状態
・満州映画、上海映画
・次の台湾総統選挙(2008あたり)について
・ダライラマ14世が死んだあとのチベットについて
・戦前日本の興亜政策について

などなど、卒論そっちのけでこういう話題で盛り上がってしまった。
教授はリベラルな方で、非常に客観的な視点で語ってくれた。
だからこそ面白かった。

しみじみ思うのは、「歴史は繰り返される」のだろうか。
国が閉塞感から脱しきれない場合、外に敵を作ることで国のアイデンティティを
強化する。どこの国でも、どんな時代でもそうやってきた。
911テロ後のアメリカしかり、ナチスドイツしかり、戦前日本しかり。
左から右への振り子はどこまで振れるだろうか。

憲法9条はワイマール憲法のような道のりをたどるのか。
日本国民はドイツ国民のようにヒトラー(みたいな人物)を選挙で選ぶのだろうか。
日本が挫折した興亜を中国は実現できるのか。
中国バブル崩壊が日本にどう影響を与えるか。
深刻な尖閣諸島問題が起きた時、どう日本政府は対応するのか。

今を生きる私たちは、上記の出来事を目の当たりにする世代なのかもしれない。

最後にひと言、私は「左」でも「右」でもない自覚のもと、このエントリーを書きました。
(やや「左」よりな文章かな)

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あぁ……

また本購入しちゃったよ。
『まぼろし』生田紗代 新潮社
『図書室の海』恩田陸 新潮文庫

ちゃぶ台にたまるたまる本、本……
ふらっと寄ったジュンク堂がまずかった。

恩田陸さんは今旬の人だし、あちこち他のブログでも
『図書室の海』について書いてあるから割愛。

一方、生田さんはどうか。彼女は第40回文藝賞受賞作家。
当時、同時受賞の17歳の羽田君に騒がれて、
今ひとつ、地味な感が否めなかったけど、
その後、コンスタントに作品を書いている。
きちんと書く作家は好感を持てる。

とある所で、これが芥川賞候補にならなかったのが
おかしいと言われるほどなので、読むのが実に楽しみだ。
とはいえ、読むのは当分先なんですがね……。
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台風の日にて

今日は台風というより、ただの雨だった気もするのですが、
屋内で本を読むには、絶好のシチュエーションでした。

そんな私は、今日何を読んでいたのかというと……
和泉式部 (著), 清水 文雄『和泉式部日記』岩波文庫

まだ途中なんですが、和泉式部と敦道親王のやりとり、
良いですね。こういう恋愛してみたい。小悪魔ということばは
まさに和泉式部のために使われることばですね。角川に翻訳付きが
ありますが、原語で挑戦して欲しい一冊です。

雨の日屋内で読みたい本といえばもう一冊、永井荷風の
『つゆのあとさき』でしょう。これも良い本です。
梅雨は過ぎてしまいましたが……。

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一時的に

しばらく、ブログから遠ざかっていたら?なコメントが。
こんな弱小ブログにアクセス解析つけるのは噴飯ものだけど、
一時的につけてみることにします。

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ブラジャケ 再び……

以前紹介した「書店でもらえる『ブラジャケ』って何だ?!」
の続報記事が出たみたいです。

「続報! 「ブラジャケ」に新たな展開!」
今度は香りつきブラジャケとか。
そういえばそんなことを社員さんが言ってた気がするなぁ。
確かこすれば香る、そんなやつって言ってたような。

バイトの人がどう回るかによりますが、木曜の夕方には
(水曜にバイト入れてる人もいるので、早ければ水曜にお目見えするなんていえな)
ほとんどの書店にも設置されてるはず。
興味を持たれた方は、お近くの設置書店へ。

ちょっと不安が……香りが強すぎたらなやだなぁ。
大量にブラジャケをもって移動するから……途中香りでくらくらしそう。
電車酔いしたりしてw

公式HP

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ミネラルウォーター

ふと、ミネラルウォーターにはまってしまった。
何のきっかけもなく、ただ漠然と好きになっていた。
あちこち情報を集め、ミネラルウォーターを
買い込んでは、飲む。そんな生活を続けてもう1年近くになる。

全くと言っていいほど、水に無頓着な自分だったが、
これほどまでに味が違うとは思ってもみなかった。
硬水と軟水の違いはもちろんのこと、軟水同士、硬水同士でも
ほのかに味わいが異なる。肌理の細かい味わいに
一人酔いしれては、水、を嗜んでいった。

その中で一番美味しい水と思ったのはノルウェー産のVOSS
お洒落なボトルに包まれているから、携帯するのも良し。
硬度22の軟水だから、日本人好みの味わいだ。
残念なのは、販売店が少ない所だ。品川のホテルと渋谷のお店で
見かけたぐらい。もう少し販売拡大してくれないかな、と思う今日この頃です。

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友人再び

5月にライブに来た友人が、再びライブのためにこっちに来た。
前回、友人もライブで失敗、自分も道に迷い着いた時には
ライブ終了という失態をかましたのですが、今回どちらとも
うまくいき、彼はコロムビアの社長に誉められ、自分は彼のライブを
無事に観ることができました。

誉められた、と言ってもよほど5月のライブが散々だったのか、社長に
「今回のライブがまぐれじゃないことを、来月もう一回きて証明して欲しい」
と言われたそうです。というわけで、メジャーデビューはまだまだ先のよう。

ポルノグラフティもCDを出すことが決まってから2年掛かったとか。
友人の場合はどうなるのだろうか。

ともあれ、がんばって!
応援を込めてリンク
UNDER REBEL UNION




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One-line book review 10

死に至る病/キルケゴール
どんな形であれ、「絶望」したことない人にはこの本読んでも理解しづらいと思う。そうじゃなくてもこの本難解だけど。
絶望のきわみで/E・M・シオラン
絶望本はなぜか難しい。挫折する可能性大だけど、得るものは大きい(はず)
対象喪失―悲しむということ/小此木啓吾
心の痛みを吐露するなら、受け止めてくれる人が必要だ。
感じない子どもこころを扱えない大人/袰岩奈々
嫌な気持ちから、逃げ出さず、きちんと、向き合う。じゃないと、ずっと、引きずる、ことになるから。
純愛時代/大平健
あとがきの最初の一文がこの本のすべてだと思う。純愛という脆さは誰にだって起こりうることだ。

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One-line book review 9

メディア論―人間の拡張の諸相/マーシャル・マクルーハン
メディアを学べば必ず読まされる必須の古典書。「メディアはメッセージである」
マクルーハン理論―電子メディアの可能性
マーシャル・マクルーハン、エドマンド・カーペンター
↑の本がきつい人のためのメディア入門書。読みやすい。
メディア・リテラシー―世界の現場から/菅谷明子
メディアリテラシーについて、そしてどう教育に活かすかについて書かれた本。良書。
メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会/ノーム チョムスキー
大衆はスポーツと娯楽と適度な恐怖を与えれば万事良しと。
ドキュメント 戦争広告代理店/高木徹
前回紹介した『敵の顔』の具体例がこれ。読んで、そして「現実」にあきれる本。

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ガッツが足りない

書きたいことがたくさんあるのに、
いまいち書く気力が湧かない……どうしたものか。
読書量も試験勉強とかで減ってるし、
でもジュンク堂行って本買ってきてるし、
おまけに帰りに映画観にいってるし、
この行動を普通「逃避」というわけだけれども、
とにかく、目の前に迫る「現実」と戦わなきゃいけない
ってことか……。あぁ、ぐだぐだ。

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村上春樹を読む 11(上)

前回は、
ワタナベが直子をキスギの元に届けた。
→直子を自殺に追いやった

というところまで。今回はその理由を考察してみる。



◎キスギの元に届けた理由
理由1
・『ノルウェイの森』は夏目漱石の『こころ』が下地になっている。
→『こころ』は先生がシズを主人公に渡す物語
→過去の引き受け+シズ

・青年による手記
「世間をはばかる……」という文面により世間に晒した(公表した)ことが分かる。
ちなみに小森陽一は「子供がいなかった頃……」という文から青年はシズとの間に子をもうけた
という解釈もしている。

理由2
『こころ』はホモソーシャルの作品(ちなみに『それから』も同様)
女性嫌悪(ミソジニー)の表現が入っている。
(注:ホモソーシャルとはセジウィックによる概念。
ホモフォビア(同性愛嫌悪)とミソジニー(女性嫌悪)を基本的な特徴とする男性同士の
擬似同性愛的な強い親愛・連帯関係。
それ自体、同性愛と見まがうような強い接触・親愛関係でありながら、同性愛者と女性を
嫌悪・蔑視して排除し、異性愛男性同士で閉鎖的な関係を構築する。
例としては、軍隊や体育会系などに見られるマッチョな関係。参考:はてなダイアリー)

ミソジニーは男性だけが持つものではない。「女だから……」「男だから……」と思った女性も
ホモソーシャルの思考を持っている。

『ノルウェイの森』にもホモソーシャル的表現がある。
ワタナベとキスギとの会話がそれだし、二人の関係もそうだ。
上巻P45「あるいは……」
上巻P46「どうしても負けたくはない」
上巻P234「弱い面をみせない」→直子は「知っている」と返す
上巻P236「弱い面も好き」

ホモソーシャルの世界では、女とセックスをこなす回数が多いほど強いとみなされる。
『ノルウェイの森』では永沢さん。

近代社会において、
男は社会的権力の誇示のために美人を得る(見せびらかす)
女は金持ちと結婚したがる――美人の証、地位の上昇

男同士の競い合い、二人の間に調停(プレゼント)が必要
→女を譲る

『ノルウェイの森』において、キスギは死ぬ前に自分の力を誇示し
調停としてワタナベに直子を手渡した。
しかし直子はワタナベの男になることを拒んだ。
上巻P21「愛してなかった」
上巻P61「誰かのぬくもり」
上巻P82「触れるのに拒んだ」
上巻P206「抱かれたかったの」20の頃

心はキスギ、だが直子は体を許さなかった。
体はワタナベ、だが直子は心を許さなかった。

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村上春樹を読む 11(下)

◎直子の心がずれていた理由
母のような関係――肉体関係を許したら
上巻P262「いい子だから」
→直子もワタナベも望んだわけじゃない肉体関係。
現にセックスは一回限り。

直子はワタナベと再会してからも、殺して欲しかった。
下巻P19どうして抱いたのか――あの晩死ぬはずだった
『風の歌を聴け』の「僕」の彼女が自殺したように。

下巻P19~21
「忘れないで欲しい」「覚えておいて」
→死にたかった。あの晩死なせてくれないなら殺して欲しい。
                  ↓
大人になって責任を取る。自殺させるように仕向ける。ではその方法とは?
→直子よりもミドリを選ぶ
下巻P208「決めてたじゃない」(レイコさん)
レイコにも分かっている=直子にも分かっている

ワタナベはもう一人ではないと悟るから直子は自殺をする。
→自殺後、ワタナベは引きずって生きている。
――形見の服を着たレイコと寝る(この場合レイコは直子の分身)
                  ↓
封印していたセックスを行うことで
→直子と別れる
→キスギの元に送ってやった


◎おまけ(パロディ的付け足し)
酒井英行の『ノルウェイの森』論
施設では、互いに助け合う――レイコとも互いに助け合う

レイコの分身としてセクシャリティを回復させた。
→一方的ではない。レイコもワタナベから何か取っていった。
→しわ――レイコさんの女性器(下巻P281)
ワタナベはアイロン掛けが得意→レイコさんのしわの伸ばしてあげた。


以上、全11回が「村上春樹を読む」という講義の内容でした。
このように言葉を拾ってそこから分析するという方法は斬新でしかも参考になった。
大学の中でもかなり有意義になった授業のひとつでした。
ちなみにわたしはこのテストで「優」をいただきました。
そういった意味でも教授ありがとうございました。

でも一番感謝したいのは、構造分析を通して本の読み方を教えてもらったことです。
このブログにも、構造分析の手法を取ったレビューをいくつか書いてます。
学科こそ違えど、この教授の授業を受けてかなり良かったです。
石原千秋教授本当にありがとうございました。

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